和美ちゃんスクールライフ
和美ちゃん27話
作:kagerou6
「ふぅ暑いねぇ」佐藤はそう言いながら額の汗を手で拭っている。
「ホント・・・もう夏だから仕方ないかな」ぼくがそう言いながら眼鏡を拭いていると、佳子はそれを見て笑っている。
「ホントに和美・・・眼鏡が似合うのね♪」そう言うと、自分の眼鏡を取り出して比べてみたりしている。
「あれ?・・・和美これ度入ってないの?」不思議そうに佳子はそう言ってぼくの事を見つめてくる。
「最近目がちかちかして・・・これUVカットのサングラスなの」ぼくは眼鏡をはずして佳子に差出しと、彼女はそれをかけたりする。
「なにも変わらないけどね???」
「佳子は矯正だからじゃない?・・・ぼくのとは違うもん」
「そうかもね」佳子はそう言いながらじっとぼくの事を見て
「こうやって二人を見ているとさ♪・・・佐藤君とお似合いの眼鏡だねぇ♪」いきなりそう言い出した!
「「なっなにを・・・」」突然の事にどもって言い返せないぼく。
「二人して眼鏡掛けているとさ・・・お堅い高校生にしか見えないわ♪」佳子はそう言いたい事言って行ってしまった。
ぼくと佐藤はなにも言えないままそこに取り残され見送っていた。
「似合わないって言うのかなぁ」眼鏡をはずしながら佐藤に向かってそう聞くと、彼はなぜか赤い顔をしている(笑)
「そ、そんな事ないよ・・・してても斉藤さんには変わりないんだし・・・」
「でもさ、あの佳子のいいかたなんとなく気に掛かるんだよね?」
「まあ斉藤さんは勉強できるし、そっちのほうがイメージに合うとか言いたいんじゃないの?」
「そっかなぁ・・・眼鏡なんて最近しているんだし、急には変わらないと思うけどなぁ・・・」
「まあぼくはそう思っているけどね・・・以前の斉藤さんのほうがいいって言う男子もいるのも事実だし・・・」もごもごと佐藤はそう言って考え込んでいる。
「あれ?なにか?」ぼくは佐藤に向いてそう聞くと顔を赤くして佐藤も行ってしまった!
「なんで?」ぼくはひとりで佐藤を見送っていた。
「あ〜あ、色気の無い子が迫るから♪」
風に乗ってそんな声が聞こえてきた。
・・・?ぼくのことなの???・・・周りにいる人は足早に歩いていて、そんな様子などどこにも無かったからだ。
「いまどき三つ編みで銀縁眼鏡・・・やだわあんなのが同じ女だなんて・・・」今度はくすくす笑っている声まで聞こえてくるではないか!
「だれだよ?・・・そんな風に言うのは・・・」周りを見ながらきょろきょろしていると笑い声だけが聞こえてくる。
「まああんな娘なら勝負は勝ちですね」
「そうそう・・・前のは偶然なんですわ」
「他の娘がきれいだったからあの娘もそう見えただけでしょう」
「そうね・・・一人じゃなんの価値もなさそうだからね」
「いつもあの娘達を一緒だって聞いたしね」
風に乗ってそんな声がずっと聞こえている。
「ぼくに言いたい事あるのか?」
「”ぼく”だって・・・がさつね」
「ホント・・・周りの娘がいないとなんの魅力無いのね♪」そんな風に言いたい事を言っているとはじめと同じように突然声は聞こえなくなっていた。
「何だったんだ?・・・ぼくになにが言いたいんだ?」ぼくはいきなりの事に呆然として、人通りにただ立ちすくんでいるだけだった。
「へぇ・・・和美の事そういうのがいたんだぁ」翌日桂子達のその事を話していると、3人がくすくす笑っていた。
「なにが可笑しいの?」その態度がちょっと気になってぼくがそう言うと
「ごめんごめん・・・和美のこと笑ったわけじゃないの・・・」亜紀はそう言って手を振って否定している。
「この近くの人は和美の事良く知っているでしょ?」
「そうだね・・・お店も近所の使って買い物するしさ和美は・・・」
「だってそっちのほうが楽だから」ぼくがそう答えるとまた3人が笑っている。
「?」さっきから笑いまくる3人にぼくはどうしていいのか混乱していた。
「ごめんね・・・だから、学校はもちろん近所の人も和美の”前”の事知っているから・・・今言ったような事は言わないはずよ」
「そうよ・・・”他の娘がきれいだったから”とか”一人じゃなんの価値も”だなんて言うはずないもんね」亜紀はそう言いながらなぜか佳子を見ている(爆)
「そうよ・・・他の娘がいなかったら”もっと”のはずだもん♪」と志乃までそう言っているではないか!
「だねぇ・・・”周りの娘”がねぇ・・・」そう言って亜紀と志乃の間で火花を飛ばしまくっている。
ぼくはそんな3人を見ながら苦笑するしかなかった。
亜紀も志乃も当然佳子も人並み以上なかわいい娘・・・というかかなり美人な方に入るのだったりする。
普段から和美といる事が多いから、他の目が和美に行っているだけであって一人ならそうでもないのである。
ただ佳子は彼(田中)がいるから他は声をかけないだけだし、志乃も亜紀もそこそこお誘いが合ったりするのである(笑)
作中そんな事を書いてないけど、天然な和美が媒体になって普通な娘と同じようにしているから、同じように書いているだけなのである(^^;;;
例の奴らは和美のレベルが”落ちている”のしか見てないのでそう言っているのであったのだ。
「でもさ、そいつら和美の事なんだか”敵”にしているわけでしょ?」志乃はそう言ってぼくの事を見ている。
「敵って・・・そんな事身に覚えないけど・・・」
「和美にはそうかもしれないけど・・・相手にはそうじゃないのよ」
「勝ったとかそんな事言っているんでしょ?・・・最近そんなのに関係する事ないの?」
「勝負っていっても・・・覚えないよ・・・」
「あたし達の事も言っているなら・・・桜祭り位でしょ?」志乃の質問に亜紀はそう言って答えていた。
「あれって奈美ちゃんだっけ?・・・あの娘だもんね」
「うん・・・皆と一緒ってあれくらいしか覚えないんだけど・・・」
「だよねぇ・・・言われればあたしもそうだもんね」皆の答えに志乃もそう呟くしかなかった。
「でもなんであんな事言ってくるんだろう?」日曜日ぼくは隣街で買い物をしながらその事を考えていた。
身の覚えの無い言われように怒っているのはもちろんだけど、一方的に言われているのが気になっていたからだ。
「勝ち負けとか・・・そんな事下覚えないんだけどなぁ」参考書をいくつか手にしながらも、そんな事をつい言ってしまっているのだ。
「あれ?・・・斉藤さん・・・テスト勉強?」いきなりそう言われ驚いて声のほうに目を向けると、佐藤が鞄を持ってぼくの事をみていた。
「あ、佐藤君か・・・」ぼくは相手が佐藤とわかってそう言うとなぜか彼はがっかりしている風である(笑)
「休日になに?・・・鞄なんか持って?」
「あぁ・・・ちょっといとこの所に行っていたんだ」そう言いながらぼくの方をじっと見ている。
「斉藤さん・・・数学のならそっちのほうが判りやすいと思うけど・・・」そう言い隣の参考書の名前を口にしていた。
「これ?」その参考書を手にしながらそう言うと彼は頷く。
「基礎の説明が判りやすいから・・・あ、斉藤さんには要らないかな」佐藤はそう言って苦笑いしている。
「そんな事無いよ・・・基礎が判らないと応用もないから・・・ありがとね」ぼくはそう言いその参考書を手にしてレジに向かった。
「休日に斉藤さんに会うとは思わなかったな」佐藤はそう言いながらぼくと一緒に駅ビルを降りていた。
「ぼくも・・・佐藤君に会うとは・・・」
「ちょっと判らないとこあって参考書買いに来たんだ、うちの近所って本屋さん無いんだもん」ぼくがそう言うと佐藤はなんだか嬉しそうな顔だったりする。
「ぼく買い物済んだし帰るけど・・・佐藤君はここでまだなにかあるの?」ぼくがそう聞くとちょっと苦笑いな顔に変わってしまった。
「いやぁ・・・ちょっと頼まれ事があってさ・・・」そう言いながら佐藤は駅ビルに近い小さな建物を指差していた。
「・・・あれって塾かなにか?・・・」その建物には看板が出ていて進学塾と書かれていたからだ。
「あぁ・・・知り合いのやっている塾らしいんだけど・・・」そう言いながらため息をつく佐藤。
「?・・・佐藤君なら塾とか行かないでも問題無いんじゃ?」
「あ、塾に入れって事じゃなくて・・・そこで試験受けてくれって言うんだよ・・・」ため息をつきながら佐藤はそう言って訳を話し始めた。
その塾はそこそこ大学に生徒を送りこんでいてなかなか好評らしいのだが、有名大学に入るにはちと足りない生徒ばかりらしいのだ(笑)
このままでは生徒の確保が厳しいと感じた知り合いが佐藤にサクラとして試験を受けてくれと要請したのである!
合格圏に生徒がいれば他の生徒を集める事が出来ると考えての策らしい。
佐藤はその事を苦笑いしながら教えてくれた。
「ウソつく事になるから気が引けるんだけど・・・」佐藤はそう言いながらため息をついている。
「う〜ん・・・ねぇ佐藤君・・・」
「なにかな?」
「そこの塾・・・教え方とか問題あるの?」
「いや・・・丁寧でなかなか上手い先生が多いよ・・・贔屓抜きで・・・」
「じゃあ・・・確実にレベル上げられるんじゃない・・・そういった先生なら」
「まぁ・・・そうだけど・・・」
「来た人のレベルが上がらないなら問題だけど・・・ちゃんと役に立つならサクラでも良いんじゃないのかなぁ」ぼくがそう言うと、佐藤もそこまで考えてなかったらしくう〜んとうなりながら考え込んでいた。
「それにさ・・・佐藤君、その試験お金取られるの?」
「いや・・・あっちが負担してくれるって・・・」
「だったら今のレベルが判るから良いじゃない?」ぼくがそう言うと佐藤は頷いてその塾に足を向けた。
「じゃあ・・・頑張ってね・・・」手を振って佐藤と別れようとすると中から出てきた人がぼくの事をじっと見ている!
勉強の途中だったせいかトレーナーにスカートという服装だったので気になったのだろう。
・・・あ、部屋着のままだったんだ・・・相手に見られてなんとなく恥ずかしくなっていたりする(笑)
「やぁ・・・助かるよ」その人はぼくを見る事に飽きたのか佐藤に顔を向け笑顔を浮かべている。
「しかし・・・今回だけですよ?」
「まぁそう堅い事言わなくても・・・」そう言うと佐藤に近づいてぼそぼそとぼくに聞こえないように話を始めた。
「ふむ・・・ほぅ・・・うんうん・・・」数分佐藤と話をしたその人はぼくに向き直るといきなり手を握り締めた!
「「わぁ」」慌てて手を引っ込めるぼくと、その行為に佐藤も驚きの声を上げてしまった。
「いきなりなにを・・・」手を抱きしめるようにして相手を睨むと、にこやかな笑顔でぼくの事を見ているではないか。
「斉藤さん・・・失礼したね・・・」
「はぁ・・・いきなりなんです?」
「貴女も試験受けませんか?」
「「はぁ?」」突然の事に驚くぼく達!
「いやぁ・・・これから聞きましたが貴方もなかなかだという話しじゃないですか・・・」そう言うと佐藤は頷いている。
「力試しにどうです?・・・もちろんこちらで試験料は出させていただきますが・・・」
「急にそんな事言われても・・・準備もなにも・・・」
「まぁ・・・人助けだと思って・・・」そう言われつい頷いてしまった。
塾の教室に入ると、なかはぴりぴりした雰囲気になっていた。
参考書をチェックしている人が多く、皆が時間まで勉強をしていたためだ。
それでもドアの音に気付いてこっちに目を向けてくる彼ら。
同じ試験を受けるものとして相手が気になっているのだ。
刺すような視線を浴びながらぼくと佐藤は中に入っていった。
集中する視線を感じながらぼくを見てホッとしているようなのだ。
殆どが制服を着ていて試験に立ち向かうぞ!・・・そんな意思を持っているせいなのか、ぼろっちいトレーナーのぼくは問題外だと言うのだろう(笑)
・・・場違いかなぁ・・・ため息をついて一番後ろの席に座るぼく。
・・・やっぱり断ったほうが良かったかなぁ・・・廻りの雰囲気に後悔していると佐藤はぼくを見て笑っていた。
「よく笑っていられるね?」
「・・・いつも明るい斉藤さんと違っててなんとなく・・・」
「ここで言う事じゃないでしょ?」
「そうそう・・・普段の通りの斉藤さんが良いと思うよ・・・」佐藤はそう言い笑っている。
変な事を言ったのもリラックスさせるためだったのである。
そんな佐藤の言葉にちょっと肩が軽くなった気がした。
・・・あれ?・・・不意に視線を感じて廻りを見るとなぜか女子がぼくの事をみていた。
しかも悔しそうに睨みつけているのが多いのだ?
・・・なんでいきなり?・・・ぼくはそんな視線を感じて戸惑ったままだった。
実は二人の事を知らない彼女達は、イイ男な佐藤がぼろっちい服装の和美と親しそうに話しをしているのが癪に障っていただけなのだ(爆)
ただ一人は別な意味で和美を睨んでいたりするのだ(爆)
その一人は敵対心丸出しのまま和美をじっと睨んでいる。
「”今度こそ”」そう呟くと試験問題を見てニヤリを引きつった笑みを浮かべた。
翌週の日曜日、ぼくは塾から連絡があって試験結果を聞きに行く事になった。
塾のドアに手を掛けると中からあの人が出てきて佐藤の手を握り締めていた!
「いやぁ・・・さすがだねぇ」ばんばんと背中を叩きちょっと咳をしてしまう佐藤。
「我が塾始まって以来だよ・・・あんなにも良いところにいったのは!」そう言いながら叩く手を休めないでいる(爆)
「もう・・・痛いってばさ」佐藤はそう言って払いのけると
「斉藤さんは?」と聞いていた。
「あぁ彼女か・・・」そう言って今度はぼくのほうに顔を向けると
「う〜ん、さすが君のガールフレンドだね♪・・・彼女も文句なしの成績だったよ♪」そう言ってにこやかに笑っている。
「「ホントですか?」」あまりにも意外な答えにぼくは驚き、佐藤も一緒になって聞き返している。
「君達が塾内の1位と2位だ・・・地区のベスト20にも二人して名前が入っている」そう言ってホクホク顔でいるのだ。
そんな話をして笑っているぼく達を影から睨んでいるのがいた!
進学校の制服に身を包み、震える手で参考書を握り締めているのだ。
「なんで、”あんなのが”・・・」”彼女”はそう言うといつまでもぼく!の事を睨み続けてていた!
(さて彼女は誰でしょう?(^^;;;)
28話に続く
年の瀬もいつも通り(笑)、mk8426です。「和美ちゃん」キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!(何)。
さて、思い切り敵意を剥き出しにしている方がいるようですが、一体誰なんでしょうねぇ?
今回も最後に悔しそうにしてますし、まだまだ波乱がありそうです。
2004.12.02 mk8426