和美ちゃんスクールライフ
和美ちゃん 14話
作:kagerou6
「不潔ざます」
隣に止まった車を見て、オールドミス(爆)がそう思っていた。
どう考えても10代としか思えないカップルが、にこやかな顔で赤ちゃんを抱いていたからだ。
「ま、ま、ま、まったく最近の若い者は・・・」そう言いながらもじっとみている(爆)
「私なんて30ん年あんな事はいちども・・・おや?」きついメガネに映る、相手の女にこのオールドミスは心当たりがあった。
・・・・あれはもしや、斉藤和美?・・・
オールドミスの目がきらりーんと光る(笑)
・・・どう見ても斉藤だわね・・・じろじろ見ながら、和美のことを観察しているようだった。
・・・あいつがいるから私の人気が落ちたんだわ・・・いきなり脈絡のないことを考えているオールドミス(毒)
・・・ホッホッホ、みてらっしゃい学校に居られなくしてあげますわ・・・そんな事を考えて走り去っていく。
この時一緒に校長(伯父)が乗っていたことに気付かない馬鹿!なオールドミスだった(アホ)
「私達はこの子のお参りしてくるから」そう言っていとこ夫婦は、社務所に向かっていく。
「そうだな、まあ1時間ってとこだろう」伯父も時計を見ながらそう言うと
「1時間後にそこの喫茶店で待ち合わせしよう?」
「ええ、それは構いませんが」
「じゃあ、楽しんできたまえ♪」そうなぜか佐藤に言う伯父(笑)
佐藤の嬉しそうに答えながらぼくの手を取った。
「何お願いしたの?」お参りが終わって、階段を降りていく途中で佐藤が聞いてきた。
「内緒♪」ぼくはそう言いながら笑って誤魔化す。
・・・まさか男に戻りたいって言えないよね・・・佐藤と一緒に歩きながらそんな事を考えていると、これからお参りするだろう人がなぜかぼく達の事を見ている気がする。
・・・廻りから見ると立派なカップルなのかなぁ・・・佐藤のスーツを見ながらそんな事を思うぼく。
(お互いスーツを着てお参りしている男女、普通はそうとしか思わないって!)
「佐藤君は?」
「言わない♪」笑いながらそう答える佐藤は、わきのところでおみくじを売っているのに気付くと
「ほら、おみくじ・・・買っていかない?」そう言いながら100円玉を取り出して、おみくじを買う。
「良いこと出るかな」ぼくも同じようにお金を出し、おみくじに目を向ける。
「えぇと、どれが良いかな♪」つい声の調子まで変わっているぼく。
「星座とか血液型か・・・どれがいいかな」
「斉藤さんて誕生日は?」
「ぼく9月20・・・」
「じゃあおとめ座なんだ♪」佐藤はそう言いながらおみくじを探している。
「あ、ここだ・・・」そう言ってぼくの手を取ると、おとめ座の前まで引っ張っていく。
「あ、、、ありがとう・・・」お金を渡して、おとめ座のおみくじを受け取った。
「小吉か・・・」おみくじを見ながら佐藤はそんな事を言っている。
「まだ上があるでしょ?・・・頑張れば吉って事なんじゃないの?」枝におみくじを結んでいる佐藤にそう言うと
「そだね・・・頑張れば吉か・・・」そう言って、なぜか力が入っている?ようだった。
「さてぼくはと・・・」小さな包みを開けながら、一番太い字に目を向けると
凶!
の文字が、でかでか書いてあった(爆)
・・・な、なんで・・・固まって動けなくなるぼく。
つい、うるうると涙まで出てきてしまう始末。
「ど、どうかしたの?」佐藤は心配になってぼくのおみくじを見て固まった(ボカン!)
「ほ、ほら・・・これ以上悪くならないって事じゃないか・・・」そう言いながら佐藤が枝におみくじを結んでくれていた。
「それに・・・一時的に凶、されど沈黙で吉って書いてあったじゃないか」
「悪いことばかりじゃないって」佐藤はそう言いながら慰めてくれていた。
「そ、そうだね」ぼくは佐藤の言葉に元気が出てくるような気がした。
「佐藤君て優しいんだね」
「え!」いきなりそう言ったぼくに佐藤は顔を真っ赤にしている(笑)
「じゃあ喫茶店行って待ってよう」佐藤に腕に自分のを絡ませながら歩き出すぼくに、佐藤は驚いてでも嬉しそうだった。
「伯父さん達遅いね」窓から外を見ながらそう言うぼくに、佐藤はデジカメを取り出してテーブルの上に置いた。
「それは?」
「君のいとこがぼくによこしたんだ」佐藤はそう言いながらデジカメをいじっている。
「でも、カメラ置いて行っちゃったら・・・」心配になって聞き返すと
「校長が持っているから良いってさ」
「なんだ、さっき言ってくれれば神社とか撮ったのに」
「ちゃんと撮ってあるって」そう言いながら映像を出していた。
そこにはさっきお参りしているぼくが映っていた(爆)
「やだ、いつのまに」
「消してよそんなの」カメラを取り上げようとすると、佐藤は逃げる。
「赤ちゃんのまで消しちゃうから駄目」
「うぐぅ」その一言でぼくは諦め、また椅子に座った。
「まあまあ、いとこの人に消してもらえば良いじゃない」佐藤は勝ち誇り、そう言って画を切り替えていく。
「こうして見てると、斉藤さんホントのお母さんみたいだね」カメラの画を見てそう言い、ぼくの事をじっと見ている。
「それじゃあお父さんて・・・だれっかなぁ♪・・・ね、佐藤君?」
ぼくがそう言ってじっと見つめると佐藤はまた真っ赤になる(笑)
・・・あはは、照れてる・・・
「あ、あのさ・・・斉藤さん・・・」佐藤は赤い顔のままそう言ってぼくの手を握った。
「このスケベ!」
いきなりそんな声がして佐藤はあたりを見廻し、誰もいないことを確認するとじっとぼくの事を見つめている。
「斉藤さん、そんな事いわなくたって」佐藤は憮然とした顔でぼくの事を見る!
「ぼく言わないよ、だって声違うじゃない」ぼくがそう言うとまた廻りを見渡す佐藤。
「へんだな、聞き違いのはずはないんだけど?」
「この罰当たりが!」今度はそう言う声がして、佐藤ははっとして下に目を向けた。
ぼくもつられて目を向けると、そこには干からびかけた(笑)女性が立って佐藤を睨みつけていた。
・・・さっきの声ってこの人?・・・ぼくがじっと見ていても、その人は佐藤を見つめたままだった。
「ばあちゃん!」佐藤がそう言ってしゃがみ込むと
「遅いわ、このたわけが!」そう言って頭を殴っていた(爆)
「たく、この孫は」
「いきなり何すんだ」
互いにそう言い合いながらも笑っている二人。
ぼくはそんな二人を見ていると、実家の祖母を思い出していた。
「してお嬢さん・・・あんたは雅彦のなんだい?」
「え?・・・ぼ・・・あたしですか?」
「そうじゃ、あんたじゃ」そう言って隣の椅子に座ると、なぜか見合い写真を取りだし、佐藤の目の前に突き出した。
「おまえのお嫁さんはわしが見つけてやると決めてたんじゃからな」そう言ってしわだらけの顔で一旦笑うと、ぼくの事をキっと睨みながら
「どこかの馬の骨になんか渡せないんじゃ!」と、言いきった。
その迫力に佐藤は見合い写真を開いていた。
「どうじゃ、きれいな娘じゃろう」お祖母さんはそう言い出すと
「学校でもかなり優秀でな、親も教師をしているらしいのじゃ」そう話を続ける。
「はぁ、そうなんだ」佐藤は気のない返事をして、ぼくにひきつった顔を向けて笑っていた。
・・・あちゃ、かわいそう・・・そんな顔にぼくはただ同情するだけだった。
「お祖父さんも古くは庄屋で、家柄も良く・・・」
・・・おや?お祖父さん、家柄、今時?・・・ぼくはお祖母さんの言っている事が段々判らなくなってきて佐藤を見るとかなり混乱しているようだった。
「昔、あの学校憧れていたんだよねぇ〜」
・・・おいおいそれって自己満足じゃないの?・・・そう思ってお祖母さんを見るともう自分の世界に入っている。
・・・可哀想な佐藤・・・そんな事を考えていると、いきなり佐藤がぼくの肩に手を廻した!
「ばあちゃん、ぼくはそんなの!より、この娘が好きなんだよ」きっぱり言いきる佐藤!
「な、なんだいいきなり」お祖母さんはいきなりの事に写真を落としてしまい、ぼくの目にもその娘がはっきり見えた。
ケ、ケバイ(爆)
ぼくにはそんな感じしか浮かばなかった。
「そ・・・そんなわけの判らん娘なんて駄目です」佐藤にいきなり言われて反撃しているお祖母さん。
「何が駄目なんだよ?」佐藤は逆に冷静になって言い返している。
・・・あのぼくの立場って・・・つい二人に突っ込みをいれたくなるぼくだったがそんな雰囲気ではなかった。
「おまえには優秀な娘が・・・」
「斉藤さんは進学率の高いうちの学校でもトップクラスで優秀なんだよ」
「うぐぅ、親が教師をしているんだよ・・・」そう言うと
「斉藤さんのお姉さんがうちの教師だけど?」
「そ・・・そんな、家柄も何も分からない・・・馬の骨の娘なんて・・・」お祖母さんはそう言って席を立つと
「雅彦ちゃまのお嫁さんはあたしが決めるのよぉ〜」
そう叫びながら喫茶店から出ていってしまった(爆)
「凄い人だね」出ていった後ぼくはそう言うと、佐藤も力なく頷く。
「相変わらず・・・とんでもない人だなぁ」佐藤は残っていたコーヒーを口の中に流し込んだ。
「でも拙いとこ見られちゃったな」佐藤は喫茶店から出ながらそう言って苦笑いしている。
「お祖母さんのこと?」ぼくがそう聞くと力なく頷き
「普段はああじゃないんだけどね」
「そうなんだ・・・でも」ぼくはさっきの事を思い出しながら佐藤に目を向けて
「雅彦ちゃまかぁ〜♪」そう言うと、佐藤も苦い顔に変わる。
「それは・・・言わないでくれよ」
「どうして?・・・良いじゃないの♪」
「雅彦ちゃま♪」
「やめてくれよ」
「あのお祖母さんに対抗できないと、雅彦ちゃまはお嫁さん貰えないんだ」
「うわぁ勘弁してくれ」佐藤はそう言いながら頭を抱え笑っていた。
「頑張ってね、雅彦ちゃま」ぼくはそう言いながら、お参りの終わったいとこ達に気付いて口を閉じた。
「さ、皆来たみたい・・・行くよ」そう言って佐藤を置いて歩き出した。
「君ならそれも出来るかもしれないかもね」佐藤は独り言を言い、後を追いかけてくる。
もちろんそんな事を和美は知らない(涙)
「不潔ざます、もう絶対ざます」
オールドミスがそう言いながら二人の事を後から見つめていた。
どういう訳なのか、すれ違ったはずなのになぜかこの神社に居たりしている(笑)
「私の佐藤くんの事、あんな風に、言っているなんて」
ハンカチ(笑)を咥えそう泣いているオールドミス(毒)
「私の雅彦ちゃまがあんな女と」そう言いながらハンカチを咥えているのがもう一人いた。
「どうして、どうしてなの〜〜」
理不尽極まりない声が響いていく。
その声を聞いた誰もが、そこから離れようとしている。
・・・妖怪・・・その様子に誰もがそう思っていたからだ。
その溢れ出る不気味なものに、人という認識すら残っていなかったのだ。
二人は一旦目を合わせたが、互いに常識を超える能力で”敵”と認識している(爆)
そんな二人が和美・佐藤と交わったとき、今世紀最大の決戦がはじまる?(謎)かもしれない・・・・
15話に続く
どうも、mk8426です。今週の週刊「和美ちゃん」は間に合いましたか(え)。
お正月ネタ続いてます。濃いキャラが重なっております。少し「事件」の片鱗が見えてきたようです。さあ、どうなる?
2004.05.12 mk8426