和美ちゃんスクールライフ

和美ちゃん4話

作:kagerou6

 

和美ちゃん・・・・これ・・・」佳子は僕が作ったのを口にしていった。
「?佳子・・・なに・・・」

「美味しくない・・・・」

いきなり言い出す佳子。
「えー・・・そんな事は・・・」僕は箸を取り口に運ぶ。
・・・うわ!・・に・・苦い・・・箸を落としそうになり慌てて押さえる僕。
「これ・・・だめだね」佳子はそう言って僕の手からフライパンを取り上げた。
今日の料理実習の炒め物は大失敗だった。

「このままじゃウチの班・・・オカズ無しになっちゃうから・・・」佳子はそう言って僕の担当だった炒め物を作り出す。

ジュー

良い音と良い香りが流れてくる。
僕はそんな佳子の手つきを見つめていた。

「和美ちゃん・・・何見てんの?」佳子は気付いたのかフライパンを操りながら僕に話掛けてきた。
「・・・いい奥さんになれるよ佳子は・・・」僕はそう本心から言っていた。
・・・あ・・いままずい事を・・・僕は慌てて佳子に嘘といおうとしたが佳子はフライパンから盛り付けしながら笑っていた。
「じゃあ、和美ちゃんは奥さんにはなれないのね・・・」
「僕は・・・お嫁さんが欲しいな・・・」
「なにいってんの?和美は・・・」
「さ・・・出来たわよ・・・」佳子はそう言って先生に手を振った。

「佳子・・・ありがと」僕は片付けをしている佳子にそうお礼を言った。
何せあのまま炒め物が出されていたら、僕は間違い無く人気者?になる筈だったから・・・
「良いよ和美・・・ツケにしといてあげる!」佳子は笑いながら言う。

「でも・・・和美アレくらい出来ないと・・・」佳子は片付けをしながら僕に言う。
「何?・・・アレくらいって・・・」
「お料理・・・さっきの事忘れたの?」
僕は何も言えなかった。
「もしかして・・・お裁縫も?」佳子は聞いてくる。
僕は笑って誤魔化そうとしたが佳子はそんな僕を見て微笑んだ言った。

「・・・和美、可愛いのに・・・女のこっぽいこと全滅なんだ!・・・」

・・・ぐさ!・・見えない剣が僕の胸を突き刺し僕はよろける!

「・・・このままじゃ、彼氏なんて出来ないぞ!・・・」

佳子の言葉は僕を44マグナム並の衝撃を与え僕は跪いた。

「何やってんの?和美・・・」佳子は笑って僕に言う!
「今・・・佳子の一言で僕はダメージを・・・」よろけながら言う僕。
「何がヨ?・・・和美・・・」
「あの・・・女のこっぽいこと・・・」
「ああ・・・でも良いじゃい・・・和美はそのままでサ」佳子は片付けを終え僕に言う。
「そのままでって・・・佳子」
「私は今の和美が一番好きだな・・・」
・・・え・・・それって・・・

「だって和美・・可愛いんだモノ!」

佳子はそう言うと僕の頭をコツンと叩き、調理室から走り出していた。
「やったね・・・佳子待て!」僕は佳子を追いかけていく。
それは春の午後のひとときだった。

「やっぱり・・・お料理できたほうが良いのかな・・・・」佳子を見ながらついそんな事を言っている僕。
「なんだかな・・・和美はいきなり・・・」訳のわからない事を言って亜紀は僕の側に来た。
「あ・・・亜紀ちゃん・・・」僕は振りかえると亜紀に声を掛けた。
「おいおい・・・まだ亜紀ちゃんなの?」そう亜紀は笑う。

山本亜紀
彼女は佳子の後に僕の友達になった女の子。
亜紀はクラスの人気者らしく僕の事をクラスに馴染ませてくれた恩人だ!
亜紀のおかげで僕は先日転入してきたのにもうずっと一緒にいるように感じている。

「私は和美って言ってるのにな・・・まだ私はチャン付けな訳なんだ・・・」
「そんな事・・・でもさ・・・」
「ま・・いいわ・・・それより佳子くらいにお料理が上手く出来る様なんて無謀よ!」
「どして・・・亜紀・・・」僕は何とかちゃんを飲みこんで話す事が出来た。
「ヨシヨシ・・・良い子の和美には教えてあげよう!」
「佳子は実は・・・」
「実は・・・なに亜紀・・・」

「私も聞きたいわね・・・亜紀ちゃん?」

後から声がして振りかえると佳子がコッチを見ていた。
「あら・・・佳子・・・いたの・・ネ・・」
「いたから・・・お話は終わりなの?亜紀・・・」
佳子は亜紀に詰寄り段々と迫力が増している。
「和美が佳子の事誉めてたの!」亜紀はそういって僕を見つめた!
「佳子・・・お料理上手いしさ・・・」僕はそう佳子に言い、顔色を観察していた。
「ホント?・・・」佳子は疑い深そうに僕達を見つめている。
「ホントよ・・・」
「お陰で誉められたし・・・」
「そりゃ和美の料理に比べたら誰のだって美味しいわよね・・・」佳子は笑いながら言った。
「佳子ー・・・随分なんじゃない、それ!」
「あ・・・今日のお料理・・・誰が作ったのかな・・・和美ちゃん?」
ギク!?・・佳子それを持ってきたのか・・・

「危うく私達はご飯を苦い炒め物で食べるトコだったし・・・」
佳子の言葉は容赦無く僕に襲い掛かる!

「・・・危うく減点されるトコだったし・・・」

・・・がーん・・・佳子ってこんなヤツだったの?・・・
僕は意外な佳子の一面に驚きを隠せないでいた!
「・・あ・・・本気にした?・・・」いきなり佳子は態度を変え僕に言う。
余りの豹変振りに僕は佳子を見返していた。
「・・・うそ!よ・・・和美・・・・」佳子は笑いながら言う。
「まったく・・・佳子は・・・」亜紀は始めから判っていたのかクスクス笑いながら佳子を怒って?いた。
そんな二人に僕は完全に玩具にされている事を悟った。

 

3学期に編入して来た僕も数週間が過ぎ、また試験がやってきた・・・まただ〜と嘆く僕・・・
そう・・・それは恐ろしい?期末テスト!
最近編入してきた僕だが、学校の試験は試験なので免除などはしてくれない!

「和美ちゃんは勉強・・・」佳子は僕にプリントを渡すために振り向き、そう話し掛けて来た。
「聞かないでくれる?・・・」僕はため息と共に佳子に返事をする。
「そう・・・なんだ・・・」佳子はなぜか嬉しそうな顔をしていた気がする。
・・・佳子・・・どうかしたかな・・・僕はそんな佳子を見ていたが、試験が始めるとそれどころでは無くなってきた!
・・・ゲ!・・・多い!・・・問題を見た僕はそう思ったのだ!
テスト用紙に上から下までびっしり書きこんであったのだ!
・・・なんてヤツなんだ・・これを作ったのは・・・そんな事を考えながら僕は問題を解くのに精一杯であった。

「なんだ・・・あのテスト・・・」僕は休み時間つい佳子に愚痴をこぼしていた。
「凄いでしょ・・・まったく・・・」佳子はただそう言うだけだった。
「佳子・・・余裕だね・・・」僕はそんな佳子の態度に、つい厭味をたっぷり含んだ言葉を掛けていた。
「ばか・・・佳子がそんなはず無いでしょ?和美・・・」後ろから亜紀が声を掛けて来た。
「え・・亜紀?違うの・・・」
「和美は知らないから・・・佳子のは余裕じゃないの・・・」亜紀はそう僕に言う。
「じゃあ・・・何なの?」

「私と同じで開き直ってるだけよ!」

亜紀は笑いながら言う。
僕はそんな二人に驚いていた。
・・・嘘だろ?・・・とてもそうは見えないぞ・・・
疑うような僕の目を二人は面白がっているのかただ笑っていた。
そして次のテストの後も・・・
結局二人は最後のテストが終わっても落ち着いた様子に変わりは無かった。
・・・羨ましい・・・僕はペンケースをしまいながらそんな二人を見てそう思った。

 

来週から春休みになるという日、テストの結果が貼り出された。
「あー・・・やだな!・・・」佳子はそう言いながら廊下に出ていた。
「何がヨ・・・佳子?・・」
「だってさ・・・アレ・・・」佳子は指差し僕に教えてくれた。
「アレが・・・なんなの」僕は聞き返す。
「テストの・・・順位・・・」佳子はため息と共に歩いていく。
僕はただ佳子にくっつき順位表に近づいていた。

「あ・・・和美!」先に来ていた亜紀が僕に声を掛ける。
「ん?・・なに・・・」僕は彼女の声に振り向いた。
「和美ちゃんて・・・頭良いんだ!」亜紀はいきなりそんな事を言う。
「ちょっと・・・亜紀・・・何かあったの?」佳子は亜紀に聞き返している。
「佳子・・・知らないの?・・・アレ!・・・」亜紀はそう佳子に言い返し、見たくも無い順位表に指を差した。
「順位表が・・どうかしたの?」
「だから!・・・アレ!・・・」
僕達は順位表を見上げた!

5位・・・斎藤和美

僕達はただ見つめていた!

・・・そんなばかな!・・・僕は逆に驚いてしまったから
僕が以前いた学校は普通の学校の筈だったのだが・・・
「和美・・・凄いじゃない」亜紀はそう僕に声を掛けてくる。
「え・・・ま・・まぐれよ・・・」僕は苦笑いしながら答え、佳子を見た。
佳子は一人順位表を見ていた。
・・・30番・・・・60番・・・
ゆっくりと見ている佳子。
「あの・・・佳子・・・」僕が声を掛けても佳子は答えずにただ見ている。
・・・100番・・・

「はァー・・・やっぱり無いか・・・」佳子は立ち止まり呟いた。
「佳子?・・・」
「いいの・・・和美・・・いつもの事だから・・・」
「え・・・だってあの時・・余裕が・・・」
「だから・・・違うって言ったのに・・」亜紀はそう僕に言った。
僕はそんな佳子には掛ける言葉を持っていなかった。
「この学校・・・試験の成績で宿題の量が決まるの!」亜紀はそっと教えてくれた。
・・・え!・・じゃあ佳子は・・・僕は亜紀の言葉に驚き、佳子に振り向いた。

「和美ちゃん一人くらい私の前に来ても今更!・・・」

佳子はおどけた様に手を振り呟く。
僕はそんな佳子に何も言えなかった。

「宿題が増えるって・・そんなに?」教室に向かいながら僕は二人に聞いた。
「そんな事は無いけど・・・」佳子は歯切れが悪くボソボソ言う。
「プリント1枚なんだけどね」亜紀はそんな佳子の代わりに答えてくれた。
「プリント1枚?・・それなら」

「「いいわよね〜・・・頭の良い人はァ〜」」

佳子と亜紀が同時に言う!
「なんだよ!・・・二人して・・・」
「あのネ和美・・・私達にはプリント1枚でも重いのよ!」佳子はそう僕を睨み?ながら言う。
そんな佳子に僕はたじたじだった。
「あ〜また朝から参考書を片手に問題を解いて私の貴重な休みが無くなるんだわ!・・・私は・・・・」

「大丈夫よ佳子・・・二人で頑張りましょうね・・・・」亜紀はそんな佳子に合わせて言う。
・・・おいおい、二人して見え見えの・・・僕はそう言いたかったが言えるわけが無かった。
二人して僕を意味ありげな目つきで見つめていたからだ!

「ハイハイ!・・・僕で良ければ力になりますよ!」

・・・まったくこう言って欲しいんだろう?・・・僕は二人を見ながら呟いた。
二人は意味ありげに笑うと僕の手を握った!

「和美ちゃんのおかげで私の休みが救われたわ!」

佳子は今にも泣き出さんばかりに僕の手を振りながら言う!
「良かったわね佳子・・・僕も嬉しい」
そんな僕達を亜紀は見つめて笑っていた。

学園劇場第1幕・・・完(笑)・・・・ウソ・・・

「・・・しかし、これで・・・」僕はジャージに着がえながら二人に話掛けた。
「・・・どうかした?和美・・・」佳子はいきなり言い出した僕を不思議そうな目で見ていた。

「だって佳子のお料理食べ放題なんでしょう?」

僕がそう言うと佳子の目は点になっていた。

「きっとお礼にお料理教えてくれるわよね・・・亜紀?」

亜紀はそんな僕の言葉に頷いていた。
佳子はなにも言えずただ震えて僕達を睨む様に見つめていた。

「佳子・・本気にした?」僕はそんな佳子にそう話し掛ける。
「え!」驚き戸惑う佳子!

「うそ!・・・この間のしかえし!」

僕はそう言って笑い佳子から逃げ出した。
「こら!・・・まて・・・」笑いながら追いかける佳子を後にして・・・

 

5話へ続く


ども、mk8426です。今週の週刊「和美ちゃん」ですよ〜。
というわけで、第4話です。まあ、順当に「女の子ライフ」をエンジョイしているようですねぇ(笑)。

2004.03.03  mk8426

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