まちがえた責番

第1話

mk8426
(イラスト:F.Zさん)

「いらっしゃいませ!お待たせいたしました」
そう言って買い物カゴを寄せ、バーコードを読ませ始める。そう、僕は近所のスーパーでレジ打ちのバイトをやってるんだ。1ヶ月前から始めたんだけど、ようやくレジ打ちにも慣れて余裕が出てきた感じ。スキャンの手際もだいぶ良くなったし、混んでないときにはお客さんとちょっとした会話もできるようになった。まだまだ社員の人やパートのおばさん、先輩バイトには及ばないけどね。

「石田くんは4号ね。引き継ぎだから事務所でドロアーもらってね」
レジ長の野田さんから言われて、僕は事務所でドロアーを金庫から出してもらった。釣り銭を確認する。前にこのレジを打ってた人はベテランの田中さん。さすが、今日も過不足ゼロだ。田中さんはいつもベストチェッカー名簿に名前が載っているくらい、過不足を出さないんだ。僕ももっと慣れたら過不足出さずにやれるかなぁ。
「石田くん、早く!」
まずいまずい、考え事してたらレジ長にせかされちゃったよ。早くレジに入らないと。

「いらっしゃいませ!お待たせいたしました」
夕方5時過ぎ、スーパーが一番忙しい時間帯。打っても打ってもお客さんの列がとぎれないのは繁盛している証拠とはいえ、ちょっときつい。
「1769円ちょうだいいたします」
「細かいのが・・・70円あるわ」
「2070円お預かりいたします。301円お返しいたします。ありがとうございました」
「いらっしゃいませ!お待たせいたしました」
「826円ちょうだいいたします」
「2000円お預かりいたします。ひとまず1000円お返しいたします。残り174円お返しいたします。ありがとうございました」

「ふう」
時計の針が6時半を回り、お客さんが途切れてきた。やっと一息つける。3号に入っていた久保さんがレジを抜けた。久保さんは食品担当の正社員で、数少ない男性の一人。入社4年目で、ずっと食品担当だったらしい。でも、グロサリーらしく、食品以外にも日用品やお菓子、日配品なんかの品出しもやっている。
「石田くん、いいかな」
久保さんが呼んでいる。僕は責任者キーを押すと、久保さんの所へ行った。
「責番は抜いたか?」
「はい」
責番とは責任者番号のことで、レジを使うための暗証番号みたいなもの。個人別に設定されていて、これを入力しないとレジは動かないんだ。そして、レジから離れるときは必ず抜くように言われているんだ。
「OK。そしたら、食品の品出しが終わってないんで、やってくれるかな」
「はい」
「頼んだよ」

食品の品出しが半分くらい済んだとき、マイク放送が入った。
「レジお願いしまーす」
あ、混んできたみたいだ。早くレジに入らないと。おっと、責番責番っと。あ、間違えた。誰のだ?えー、俵・・・ま、いいか。今日は俵さん休みだし。あ、俵さんっていうのは同じバイト仲間の女の子。学校は違うんだけど、僕と同い年の17歳で、かわいくて、みんなの人気者なんだ。
「こちら、どうぞ!」
結局俵さんの責番で10人位打った。お客さんも途切れ、レジから抜けようとして足許がふらついた。
「あっ・・・」
なんだか体の奥が熱い。体のあちこちに違和感があった。
「ごめん、ちょっと2番(トイレ)」
と5号に入っている田代さんに言うと、できるだけ急いでトイレに行った。行こうとしたのだが、途中、事務室のところでついに通路にうずくまってしまった。
「石田、どうした」
店長が心配そうに聞いてきた。
「すいません、急に気分が悪くなって・・・」
「そうか、じゃあちょっと休憩室で横になってろ。治らないようなら今日は上がっていいからな」
「すいません。ちょっと休ませてもらいます」
なんとか休憩室にたどり着き、奥の和室に横になった途端、僕は意識を失った。

どのくらい横になっていたのだろうか。時計を見るとあれから30分位過ぎているようだ。まだ体のあちこちに違和感が残っていたが、なんとか起きられそうだ。
「よっと」
かけ声をかけて起きあがる。
「あれ、制服のワイシャツ、こんなに大きかったっけ?」
袖が余っている。
「ん?」
胸の部分はきつい。
「んんん?」
ズボンも伸びた?でも、お尻の方はきつい。
「なんだこりゃ!?」
思わず声が出てしまった。ん?声が・・・高い・・・?
「うわあああああああああ!!!」
女になってる?なんで?
「大丈夫か?」
休憩室のドアが開き、久保さんが入ってきた。
「あれ、石田くん?」
「み、見ないで!!」
思わず両腕で胸のあたりを隠していた。
「石田くんって女の子だったっけ?」
「ち、違います!」
「でも、どう見ても女の子なんだけどなぁ」
うーん、何て言って説明したらいいんだろう。気分が悪くなって寝ていたら女になっていたなんて、そんなこと。
「あ、あのう・・・笑わないで聞いて下さいね。突拍子もないことなんですけど、本当のことですから」
そう言ってから、僕は自分に起こった出来事を話した。

「うーん。そんなことが本当に起こるなんてねえ」
「自分でも信じられませんよ。でも・・・」
久保さんはなんとか事態を理解しようとしているように見えた。そして、少し考えた後、僕に
「ところで、今日はこれからどうする?」
と聞いてきた。
「え?どうするって・・・」
「いや、体調が悪いんなら、早退するかなと思ってさ」
言われて気付いたけど、さっきまでの違和感がうそのようにおさまっていた。
「あ、気分は良くなったんで、最後までやります。でも・・・」
「うん、その格好をなんとかしないとな」
男子高校生の制服姿の女の子というのは、見方によってはかわいいかもしれないけど、この格好で仕事ができるわけはなかった。とは言っても、僕、女の子の服なんて持ってないよぉ。
すると、久保さんが立ち上がった。
「ちょっと待ってな。たしか事務所に女子の制服の予備があったはずだ。持ってこよう」
「え!女子の制服ですか?」
「だって石田くん、今は女の子じゃない。店内で仕事するなら着替えるしかないよ」
「それはそうですけど・・・」
「なんなら衣料コーナーから下着も持ってこようか?」
「わぁ!やめて下さいよ、そんな、女の子の下着なんて・・・」
「ははは、冗談だよ」
はあ。助かった。
しかし、そう思ったのは間違いだったのかも。

「石田くん、女の子になっちゃったんだって?」
久保さんが戻ってくるとき、レジ長の野田さんまで一緒に連れてきちゃったんだ。
「いやあ、制服探してたら、見つかっちゃってさ。でも、女の子のことは女性の方がいいかなと思ってね」
と久保さん。うう、恥ずかしいよぉ。
「うん、結構かわいいじゃないの。これならレジでも大丈夫なんじゃない?」
野田さんが僕を見ながら言う。え、かわいい?
「かわいい・・・って、僕のことですか?」
「そうよ。あ、まだ鏡見てないんだ。はい、これ。自分の顔見てみたら?」
そこには、男物のワイシャツを着てはにかんだ、ちょっとかわいい少女が映っていた。それを見た僕は思わずお約束なセリフを口走っていた。
「こ、これが・・・僕・・・?」
「そうよ、結構いけるでしょう?ね、だから、ちゃんとしましょうね」
野田さんは楽しそうだ。その様子を見た僕は、いやな予感がした。
「じゃ、久保くんは出ててね」
「え?あ、そうか。じゃ、お願いしますね。石田くん、野田さんの言うことをよく聞くんだぞ」
と言い残して、久保さんは休憩室を出ていった。

「さ、始めましょうか。まずはその服を脱いでね」
しょうがなく、僕は服を脱いで、下着姿(とはいっても、当然男物だけど)になった。
「これでいいですか?」
「何言ってんのよ。下着も脱ぎなさいよ」
「えっ!」
「だって、女の子の下着を着るのよ」
「はあっ?」
野田さんはあきれたように言う
「石田くん、女の子になったのなら、下着からちゃんとしないと。ほら、胸だって結構あるんだし、そのままっていうわけにはいかないのよ」
「そんな・・・」
「わかったら、さっさと脱ぐ!ぐずぐずしなーい」
「はい・・・」
やっぱり。悪い?予感は当たってしまった。仕方なく下着も脱いで、はだかに。
「じゃあ、両手を上げて」
「な、何するんですか?」
「サイズ測るに決まってんじゃないの。さ、早く」
野田さんは僕の3サイズを手早く測ると(メジャーなんていつ用意したんだろう)、内線電話をとってどこかに呼び出しをかけた。まあ、多分衣料コーナーだろうけどね。
「うん、そう。今言ったサイズのティーンズ用のブラとショーツをいくつか、休憩室まで持ってきて。急いでね」
そう言って受話器を置いた野田さんは、僕の方に戻ってきた。
「今、下着を用意してもらってるから。まあ、うちの店のだから、あんまりいいのはないけど、我慢してね」
「はあ」
「あ、代金はとりあえず、私が出しておくから、心配しないでね」
「はあ、すいません」
そんな会話を交わしていると、休憩室のドアがノックされた。
「はい」
野田さんが返事をして、ドアの方へ。相手は衣料担当の篠田さんみたい。
「こんなのしか無かったの?」
「はい。ちょっと今品薄で・・・」
「うーん、まあ、しょうがないかな。じゃ、これとこれ。とりあえずこれだけあれば足りるでしょ。はい、バーコード。レジ打ってきてね」
「はい。で、彼・・・彼女か、はどうなんですか?」
「あ、後々。これから着替えだからね。じゃ、残りは売場に返しといてね」
野田さんが下着を手に戻ってきた。
「お待たせ。じゃ、着けてみましょうか。どっちからがいい?」
右手にブラ、左手にショーツを持って、訊ねる野田さん。僕は思わず
「し、下から・・・」
と言ってしまった。

なんとか下着を着けたんだけど・・・。今は鏡を見たくない気分。あ、でも胸とかしっかりホールドされた感じで、悪い気分じゃないことは確かだよね。
「着たぁ?」
野田さんが制服を持ってきてくれた。
「あ、はい。なんとか」
「うーん、素足じゃおかしいかなぁ。ちょっと待ってて」
予備はまだあったわよね・・・とつぶやきながら、野田さんがロッカー室の方へ。すぐに何かを手にして、休憩室に戻ってきた。
「これもはいてね」
手にしていた物は、肌色のストッキング。
「え、えええ!?」
「いいからいいから。これも女の子の身だしなみよ、ね」
「は、はあ」
ぎこちない手つきで、何とかストッキングをはいた。
「じゃ、次はこれね」
野田さんが白に細いストライプの入ったブラウスを渡しながら教えてくれる。
「女物はあわせが男物と逆だからね」
言われてみると確かにそうで、ボタンが留めにくい。それをなんとか留め終えると、
「で、次は」
紺のスカートをはく。
「それから・・・」
ブラウスの襟にリボンを結び、水色のエプロンを着け、これで女子店員のできあがり。一体今の僕はどんな感じなんだろう。そう思いながら、靴をはこうとして困ったことに気付いた。足が小さくなっていて、スニーカーがぶかぶかになってしまっていたんだ。
「レジ長、靴が・・・」
「あら、大きすぎるわね。いいわ、とりあえずそれ履いて、ついてきて」

僕は野田さんに連れられて、衣料コーナーの片隅にある靴売場にやってきた。そこでスニーカーを履き替える。
「サイズはどう?きつくない?」
「はい。ちょうどいいです」
「それじゃ、次は」
そう言って野田さんは僕をテナントの薬局に連れ込むと、そこの店員と話し出した。
「お疲れさま、今空いてる?」
「あ、お疲れさま。もう、暇でしょうがないのよ。で、なに?」
「ちょっと彼女にメークしてやってちょうだい。軽くでいいから」
「あら、見かけない子ね。新人?」
「まあ、そんなようなもんよ。お願いね」
「OK、すぐできるからね」
そう言いながら、薬局の店員さんは、僕の顔に何か化粧品を塗っていく。僕は目を閉じてなされるままになっていた。ああ、いい気持ち・・・。

「終わったわよ」
店員さんに言われて目を開けると、鏡に美少女が映っていた。え・・・。これって。
「これ・・・」
「いやー、すっぴんでもかわいかったけど、メイクするとまた一段と、ねぇ」
「素材がいいんでやりがいがあったわよ。あなた、今度知り合いの美容室でモデルやんない?」
「わあ、それいいかも」
野田さんと店員さんが盛り上がっている。僕は鏡を見つめたまま、固まっていた。

「じゃあね。ありがとう」
「ありがとうございました」
「いえいえ。また来てね」
野田さんに連れられて薬局を出、レジに向かった。
「8時前か、じゃ、あと1時間レジに入ってて」
「はい」
僕は高校生だから、9時までしか働けないんだよね。あ、この姿で「僕」ってのはおかしいかな。でも、これまでずっと「僕」だったんだし、急には変えられないよね。
そんなことを考えながら、4号レジに入った。責番は抜かれてなかったけど、鍵が「休止」になっていたので「登録」に回す。ディスプレイの表示が「キュウシチュウ」から「イラッシャイマセ」に変わる。レジ番号の電気のスイッチを入れ点灯させてから、空いたカゴをレジ台の上に置き、準備完了。
「いらっしゃいませ」

「わあ、誰かと思ったよ」
「お疲れさまです」
久保さんが私服に着替えて立っていた。缶コーヒーと菓子パンの袋を差し出す。
「109円、120円、240円ちょうだいいたします」
「いやあ、変身したてのときもかわいいと思ってたけど、ちゃんとするとこんなにかわいいなんてねぇ」
財布からお金を出しながら、そんなことを言うので、恥ずかしくなってうつむいてしまった。
「そうでしょ。彼女、この店のバイトの中で一番かわいいんじゃない」
レジの前に野田さんが立っている。こちらも帰り支度でイージーバッグ(レジ袋)を提げている。
「もう、なに言ってんですか」
「まあまあ。ところで、ちょっと話があるから、休止札、出して」
「はい」
250円からのお釣り、10円を久保さんに渡し、休止札を出す。
「ここじゃ何だから、事務室に行こうか」

「で、どうする?」
事務室で僕と久保さん、野田さんの3人でこれからのことを話し合った。
「バイトは続けたいんですけど」
「うん、うちでのバイトに関しては問題ないんじゃないですか」
「そうね。明日わたしから店長に話しておくわ。もともとチェッカーのバイトは女の子の方がお客様の受けがいいしね」
バイトを続けることについては問題はないようだった。
「あとは、家と学校か」
「こればっかりはねぇ。あ、そうだ。わたし、親御さんに電話しておくわ」
「それがいいんじゃないですか。いきなりこの姿で帰っても混乱するだけだろうし」
「でも、なんて言えばいいのかしら?」
野田さんが従業員名簿を繰りながら考えている。うちの電話番号なんだから、僕に聞けばいいのに。
「うーん」
「あ、なんでもいいですよ。うちの親、単刀直入が好きですから」
「じゃあ、そのまま言っちゃうか」
「お宅の息子さんが女の子になっちゃいました・・・か」
腕組みした久保さんが言う。
「そうとしか言いようがないよねぇ」
野田さんの手が止まる。うちの番号を見つけたようだ。
「あとは、帰ってきたらわかると思います、ですかね」
「それでいいんじゃないでしょうか」
もう、どうでもいいや思いながら、僕は答えた。
「それで行きましょうか」
野田さんが電話機に手を伸ばしたときに、内線が鳴った。
「はい、事務所です。え、石田くん?あ、いるいる。すぐ行かせるから。あ、そうそう、石田くん、じゃなくて、石田さん、だからね」
野田さんが笑いながら受話器を置く。
「石田くん、レジ上げだって。行ってきて」
時計を見ると、9時5分前だった。
「本山くんに自分が石田だってちゃんと言うのよ」
「自分がいっしょに行ってきましょうか」
久保さんが立ち上がった。
「そうね、それがいいわ。久保くん、お願い」
野田さんはそう言うと電話をかけ始めた。

「石田・く・ん・・・?」
二部の本山さんが固まった。そりゃそうだよね。男のはずがいきなりかわいい(自分で言うのはちょっと恥ずかしい)女の子がやって来たんだから。僕が女の子になってレジに戻ってきたとき、本山さんはレジにいなかったし。
「まあまあ、事情があるんだよ。それより、早く上げろよ」
久保さんが助け船を出してくれる。
「は、はい。戻しはある?」
「あ、1枚」
なんとか立ち直った本山さんがレジマイナスをかけてくれる。マイナスが終わり、点検を取る。それらを入れたドロアーを持って、僕と久保さんは事務所に戻った。精算を終えたレジには、まだびっくりした顔の本山さんが、突っ立っていた。

「石田くん、電話でお母さまには話しておいたからね。それと、久保くん、今日は石田くんをお家まで送ってちょうだいね」
事務所に戻ると、野田さんが言った。
「そうですね。じゃ、クルマを搬入口に回してきます」
久保さんが事務所を出ていく。
「そんな、一人で帰れますよ」
僕が言うと、野田さんに怒られてしまった。
「石田くん、あなたは女の子なのよ。それも、今なったばっかりの。心配なんだから、今日は久保くんに送ってもらいなさい」
「・・・はい」
「よろしい。それと、今日はその制服着て帰っていいからね。あなたが脱いだ服はこの袋に入っているから」
「あ、ありがとうございます」
「明日、お母さまにかわいい服買ってもらいなさいね」
「・・・はい」
そうだ。僕女の子なんだ。これからずっと、多分・・・。

ドロアーの中身を精算し(こんなことがあったのに今日は過不足ゼロだった)、久保さんのクルマで送ってもらって家に帰った。
明日からの学校はどうしようとか、今後の生活は、とか、そんなことで頭がいっぱいで、あっと言う間に家に着いてしまった。
「ありがとうございました」
「じゃ、また明日。お疲れ」
そう言って、久保さんはクルマで走り去った。

「ただいまー」

                                                                          第1話おわり

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mk8426です。スーパーのレジ用語についてちょっと。
・ドロアー:お釣りの入ったレジの引き出しの部分。だいたい、中枠だけが外せるようになっていて(小学校の机に入れて使うプラスティック製のやつみたいな感じ)、精算時等は外した中枠にフタをして持ち歩く。
・戻し:戻しレシートの略。基本的にレジは加算していくだけで、減算はできないようになっている。打ち間違えたりしたときは、一度そこで計算をうち切ってレシートを出し(これが戻しのレシート)、再度最初から計算をやりなおす。そして、レジを上げるときにその間違いレシートの分をマイナス打ちして売り上げ記録を修正するわけ。そのため、レジのモード切り替えキーには「マイナス」のポジションがある。
・レジ上げ:退勤等でもうレジ打ちをしないときに、それまでのレジの売り上げの記録と実際のお金の有り高をつき合わせて確認すること。もらったお金と釣り銭に間違いがなければ絶対に過不足は出ない(はず)。
・点検:レジ上げの時にレジ本体から売り上げ記録(合計額)を印字・出力すること。基本的にレシートの用紙に印字される。
・精算:もうその日はこのレジはこれ以上使わない、というときは、精算をかける。精算をかけると、そのレジはホールド(固定)され、当日中はそれ以上使えなくなる。なお、精算をかけたときにも、点検の時と同じような売り上げ記録の印字が出力される。
・責番:責任者番号のこと。レジを操作するために必要な、個人別のパスワードのようなもの。ワタクシの勤務するスーパーでは3桁の番号で、その頭に1〜3桁の任意の番号を付けて入力することになっている。責番を入力しないと、レジは全ての操作(責番入力の操作を除く)を受け付けない。なお、下3桁の個人別番号の部分はレシートにも印字され(新しいレジが導入されている一部店舗ではあらかじめ登録されている名前まで印字される)、見る人が見れば誰が打ったかわかるようになっている。また、頭に付ける任意の番号は毎日変えるのが安全上よいとされているが、だいたいそんな人はいない(ワタクシは毎日変えてます)。
・「2番」:店内で直接口にできないことがら(両替とかトイレとか万引警戒とか)は符丁で表す。この作品ではトイレを2番にしてみた。

 

えー、初めての作品でございます。いろいろとお見苦しい点などございますが、笑ってやって下さい。書いているうちに、だんだん描写が細かくなっていき、しかもちょっとだけ変身だったはずの石田くんは最後まで戻りませんでした(一番最初の案では責番抜いたら元に戻るようになっていた)。多分彼はこれから女として生きていくのでしょう。また、帰宅後に起こったであろうゴタゴタは全部カットです。想像して楽しんで下さい。
この話は、これで完結ということで、ご容赦のほどを。では、また。

※この作品の無断転載を禁じます。また著作権はmk8426にあります。なお、個人でのHD等への保存を制限するものではありません。

2000.11.14 mk8426

えー、なぜだか、続いています(笑)。しかも、F.Zさんからすてきなイラストをいただいてしまいました。最高です。
早く続きを書かなければ。最悪です(爆)。

2001.10.02 mk8426

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